シロ姉さんが一人で待っていた
壊れていた。
おそらく、飛び降りた時に脚が外れたのだろう、上のスノコと瓦が落ちてい
たので脚を引き抜き、新しく支柱を打ち込み修理をした。
餌をセットして竹を叩いて耳を澄ますと早くも気配がするので穴の方を見る
とシロが高鼻をして匂いを嗅ぎながらスッと出てきた。
これがアニキであればいつも低い姿勢で顔だけ出して様子を覗うので、こち
らから声を掛けないと出て来ないが、今日のシロは待ってましたとばかりの
勢いがあった。
カメラを餌台付近に置いたままだったので、声を掛けながら前に進みカメラ
を取り撮影ポジションに戻ったが、逃げもせずにその場で匂いを嗅いでいた。
地面の瓦でゆっくり食べるのでカメラはポイントだけにして、こちらもゆっ
くり観察をする。
せっかく直した中段には上がらず前脚を上げたお得意のポーズで食べるが、
餌さ場の横の道を犬を連れた人が散歩している気配を感じると、上段を残し
たまま逃げ帰ってしまった。そのままにしていたが結局、日没までには誰も
出て来なかった。
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